プラスチック汚染

プラスチック汚染問題への対策、影響、原因など時事ニュースを交えながら

三重から木製ストロー

またまた木製のストローです。

www.chunichi.co.jp

先日はカンナを使ってストローを作るという取り組みを紹介しました。

plasticpollu.hatenablog.com

今回は植物繊維と組み合わせての取り組みのようです。三重大の野中教授達が取り組んでいます。

野中教授は植物繊維からプラスチックの代替品を作る技術を研究。木の粉に食用の増粘剤と水を混ぜて粘土状にし、乾燥させる方法を確立した。生地を型に押し当て乾燥させれば、コップやボトルなどの製品を作ることができる。野中教授は「木や紙をプラスチックの替わりに使うには、さまざまな形に成形できることが重要」と強調する。

木粉だけでなく、竹粉やコーヒーかすでも作った。研究室の修士一年松岡拓磨さん(23)がコンビニでのアルバイトで大量に出るコーヒーかすを見て提案した。

 使用後は水を加えて形を崩せば再び粘土化し、再利用できる。一方で、実用化に向けた弱点は長時間、水に漬けていると柔らかくなってしまう点だ。

 いろんな素材を使えるのもいいですね。ただ、水に漬けていると柔らかくなってしまうというのはストローとしてはまずいので、ここは今後の課題ですね。

いずれにしろいろいろな代替素材によるストローができてくるのはいいですね!

 

プラスチックごみが燃料に?!

こういう技術はどんどん歓迎したいですよね。

nazology.net

研究チームが用いたのは、超臨界水(水の温度と圧力を上昇させて、液体と気体の密度が同じでこれらを区別できなくなる領域の水)や亜臨界水(臨界点よりもやや低い領域の水)。水を高圧下で約455℃に熱し、その中にプラスチックごみを入れたところ、プラスチックごみが約1時間で見事オイルに変換されました。プラスチックごみに含まれる不純物は、オイルに変換されるか、処理水の中に抽出されますが、この抽出作業は変換と同時に行われます。

若干心配なのは熱するための燃料をどうするのだろうといったところでしょうか。プラスチックから燃料が作れるようになれば熱するための燃料自体もプラスチックから作れるようになるのかな?

今後の展開に期待しましょう。

 

カンナで作るストロー

時々カンナで薄く切っている動画ってありますよね。あの技術を使ってストローを作ったというのです。

www.sankeibiz.jp

間伐材を使ったということなので、割り箸と同じような発想ともいえますね。ただ、薄く切れればできるかというとそうではなく、試行錯誤があったようです。

 

プラスチック汚染の原因仮説

世界中に広がるプラスチック汚染。

海に流れ出るおそれのあるプラごみの国別量

出典:海洋プラスチック ― 暮らしから広がる汚染

国別でみると中国が1位、インドネシアが2位だそうです。

汚染の原因として考えていたのは

最初にプラスチック汚染について衝撃を受けたのはバリ島などの観光地に海が汚れている、というニュースや動画を見たときでした。ありえないくらいにプラスチックが海の中に浮いていました。およそリゾート地とは思えない密度で浮いていました。

 

 これを見て考えたプラスチック汚染の原因仮説は、観光客が捨てているのかも・・・というものでした。みんなバリに行って開放的になりすぎているのではないか。ゴミの処理きちんとやって欲しいな~そんなことを考えていたのです。

現在のプラスチック汚染の原因仮説

でもこの動画を見て考えが少し変わりました。

こちらの記事にある動画からの引用です。

これを見てはっとしました。恐らくプラスチック汚染の原因、現状での仮説はこうです。

まず、観光客はそれなりにゴミはきちんと捨てているかもしれない。少なくとも海に直接は捨てていないのではないか。環境客だってリゾート地に行って汚い思いをしたくないのはお互い様。

とはいえゴミは出る。そして捨てる。恐らく現地のゴミ捨て場やゴミ箱に捨てる。そしてそれを現地の清掃員などが集積所に持っていく。ここからが問題です。その集積所がそこまで堅牢な作りになっていない。このためこの間の地震だったり台風だったりが来るとすぐにそこからゴミが川を経由したり風に飛ばされて海へと流れ込んでしまう。

仮説から考える対策

この仮説から考えるに対策としては下記です。

1.ゴミの絶対量を減らす

これはマストでしょう。代替原料などは積極的に取り入れていきたいですね。補助金とかそういった制度の整備も望まれます。

2.ゴミの集積所の整備

集積所を堅牢なものにしなくてはなりません。台風や地震が来ても少なくとも海洋汚染に直接つながるような作りにはしてはいけません。

3.分解技術、リサイクル技術の研究

これも代替原料の研究と共に資金を投入したいです。

プラスチック汚染対策に国際条約の策定は有効か

国連環境計画(UNEP)の専門家グループがまとめたそうです。

www.chunichi.co.jp

国際条約を作ればみんな従うかというと、最近そうではないことがいろいろと起こってますよね。

INF条約はアメリカロシア共に脱退しました。

www.nikkei.com

www.newsweekjapan.jp

これは武器、核軍縮についての条約だから環境問題については別だと思うかも知れませんが・・・1997年に定められた京都議定書からはアメリカ、カナダが離脱しています。

www.enecho.meti.go.jp

ja.wikipedia.org

パリ協定からもアメリカは脱退を表明しています。

wedge.ismedia.jp

そういう日本もIWC国際捕鯨委員会)からの脱退をしました。

www.dailyshincho.jp

つまり各国ごとの利益に即してなければ国際的な条約や枠組みであっても簡単に抜けて言ってしまうということなのかもしれません。プラスチック汚染に関しては地球規模で対策をしていかなくてはいけませんが、国際条約を結べばコトがうまくいくかどうかはちょっと微妙だと思われます。ビジネスを絡めたりすることも必要になってくるかもしれません。

 

海藻由来の食べられる包装資材に期待!

包装資材にはプラスチックがかなり使われているはずです。

mainichi.jp

プラごみ問題を包装資材業につなげたのが「エボウェア(Evoware)」だ。デービッド・クリスチャンさん(26)が2015年に4年間を過ごした留学先のカナダから帰国し、ジャカルタの河川や海岸に散乱する大量のプラごみや大気汚染にショックを受けたことをきっかけに創業した。「以前は当たり前だと思っていたけど、久しぶりに帰国して普通じゃないことに気付いた」と笑う。

海草由来の食べられる包装資材を考え付くきっかけとなったのが日本の東北地方や北海道で作られているイカの干物でできたとくり、いか徳利。岩手県山田町の特産ですが、真イカの胴を徳利の形にして天日乾燥させて作るというなんとも優れもの。イカならそのままつまみにしてもいいような(笑)と思ったらやはりそういった使い方されているようです。徳利として数回使用した後は、炙って酒肴にされるのだとか。

徳利以外にもイカグラスもありました。

gigazine.net

これぞまさにプラスチック汚染対策としてぴったりなのではないでしょうか。ただ大量生産といったところへの対応が難しいかもしれません。

このいか徳利に発想を得て、デービッドさんが海草からコップを作り、そして包装資材を作ったんですね。こちらは大量生産に向けてがんばって欲しいですね。

 

プラスチック撤廃をテーマに製品開発した化粧品エティーク

ニュージーランド発のサスティナブルビューティーバーブランド「エティーク」です。ニュージーランドは環境問題への意識が高い国として知られていますね。

prtimes.jp

「エティーク」では、“包装紙まで完璧なサスティナブル製品”を世界で初めて開発し、お風呂場で使用する美容関連製品(シャンプー・コンディショナー・ボディーソープ・洗顔料など)シャンプーのほとんどを固形製品に置き換えることに成功。これにより、昨年末時点で100万本相当のプラスチック製シャンプーボトルを減らし、世界の海や土壌を汚染から防ぐことができました。

「固形のバーにする・・・。それが私たちの答え!プラスチック
ボトルも、環境に悪い化学物質も使用しません。肌や髪に良いもの
だけを特別な技術で固めました。」

ということで全てがバーになっています。シャンプー、コンディショニング。海洋汚染への問題意識を持つBrianne West (ブリアン・ウエスト)さんが学生時代に始めたプロジェクトがこういう形になったということです。

シャンプーがバーという珍しい形ですが、是非使ってみたいですよね。詳しい情報は下記の公式サイトから見ることができます。

www.ethicame.com

本日2月15日から販売開始となっております!